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ベトナム国家主席 関係強化に向けて中国を訪問

ダン・ミン・ホイ在中国ベトナム大使は、ベトナム通信(VNA)のインタビューに対し、5月11日から15日まで国家主席が中国を公式訪問し、一帯一路国際協力サミットフォーラムに参加することを明らかにしました。

大使によると、クアン国家主席は訪問期間中に、習近平国家主席や多くのキーリーダーと会談する予定です。
同時に、ベトナムと中国は2017年二国間経済貿易協定のワークショップを開き、参加者は実業家500人と推定されています。
訪問は二国間の関係強化を目的にして行われます。
ホイ大使は、しっかりとした政治的関係は、ベトナムと中国にとって、経済、貿易、投資、観光面で良好な結果をもたらしていると言及しました。
ベトナムの統計によると、二国間の貿易額は、2006年には99億米ドルでしたが、2016年には720億米ドルにまで上昇しました。中国の統計では980億米ドルとも言われています。
中国は13年連続でベトナムの最大の貿易相手国となり、ベトナムは中国にとってASEAN内で最大の貿易相手国になりました。
ベトナムにおける中国の投資額は、2016年に18億米ドルに達し、2017年の第1四半期には6億8400万米ドルになりました。これはベトナムへの投資額としては2位となり、直接投資(FDI)としては23.4%を占めています。
両国は教育、観光や文化面でも協力強化を図っています。人々の交流を目的に、ベトナム中国青少年フェスティバルや、ユースフレンドシップミーティングなどの様々な活動が展開されています。
中国人学生3,000人がベトナムに進学する一方で、10,000人以上のベトナムの学生が中国に留学しています。
中国はベトナムにとって、最大の観光相手国でもあります。2016年には280万人の中国人がベトナムを訪れました。逆にベトナムは中国にとって、ASEANの国の中でも代表的な休暇先となり、2016年には200万人近いベトナム人が中国を訪れています。
両国は国境管理、違法入国の取り締まり、トンキン湾の境界画定についても協働しています。国境門の建設、管理、通関業務を簡易化、国境の境界域の安全維持についても協力してきました。
大使によると、ベトナムと中国のリーダーは海事問題について定期的かつ公平な議論を続けてきたということです。
両国は、海事問題に対する長期的な解決策を模索するための二国間の共通の見解と国際法について、友好的に交渉を進めることに同意しています。東海の平和と安全を維持するため、南シナ海における関係国の行動宣言(DOC)の包括的かつ十分な実行、正式行動規範(COC)の確立に向けたASEANとの協働、海上の論争を事実上コントロールをしていく予定です。
伝統的な友好国で近隣国でもあり、中国にとっての重要な貿易相手国でもあることから、ベトナムは28か国の政府の代表者が参加する一帯一路国際協力サミットフォーラムの支援を約束しました。
ベトナムと中国の国家主席は、二国間の経済回廊の枠組みや一帯一路国際協力サミットフォーラムを含めた戦略的繋がり強化に前向きです。これらは、両国間の経済貿易パートナーシップをよりよいものにするだろうと大使は言いました。

トランプ氏がAPEC参加のため11月ベトナムに訪問

これが国家レベルの公式訪問になるかは不明です。

ドナルド・トランプ大統領は、アジア外遊の一環として11月にベトナムを訪問し、3つの首脳会議に参加するつもりであると、マイク•ペンス副大統領が先週木曜日にジャカルタのASEAN本部で明らかにしました。

ロイター通信の報道によると、トランプ大統領はフィリピンで行われる米ASEAN首脳会議と東アジア首脳会議、ベトナムで行われるAPEC首脳会議に参加する意向であると、ペンス副大統領が明らかにしたようです。

ニュースワイヤは、ペンス副大統領の言葉として、トランプ陣営は保安問題、東海(南シナ海)の貿易と自由について議論する予定であるとしました。中国との火種の大半は南シナ海となっていて、ベトナムを含む東南アジア諸国とも重ねて議論する予定です。

これが公式訪問になるかどうかはまだ明らかにはなっていません。たとえトランプ氏がベトナムを訪問したとしても、「ベトナムの人々が、オバマ前大統領の訪問時のように盛り上がるかどうかはわかりません。」とワシントンD.C.の国防大学東南アジア研究機関のザカリー・アブザ氏は言いました。

アメリカのTPP早期離脱によって、トランプ氏はオバマ前大統領がサインした政策を実行できていません。オバマ前大統領は昨年5月にベトナムを3日間訪問し、熱狂的な歓迎を受けました。12か国が参加するTPPが発行されれば、世界のGDPの40%を占め、アメリカはその代表的な国の1つになるはずでした。

アメリカにとってベトナムは、東南アジア最大の輸出国で、トランプ大統領のTPP離脱はベトナム経済の停滞を招くとみられています。

昨年12月、トランプ氏はグエン・スアン・フック首相と電話で会談し、二国間の関係強化について話しました。さらに2月下旬、チャン・ダイ・クアン国家主席に対して手紙を送り、二国間協定締結への意欲を示しました。

トランプ大統領は選挙期間中、NATOなどの国際的組織を軽視する発言が目立ちました。しかし、今回のAPEC首脳会議への参加表明は必然だったようです。

「トランプ氏はAPECやASEANに対して何一つ言及したことがありませんでした。」と米戦略国際問題研究所のディレクターで東南アジア専門家のグレゴリー・ポーリング氏は、Vn Express Internationalに話しました。

「トランプ氏は大統領選中、拠出金負担の不平等さなどからNATOを批判していました。しかし、APECのようなセキュリティとは関係のない組織に対しては、一切言及していなかったのです。」とポーリング氏は発言しました。

「APEC21か国のリーダーと会う初めての機会であり、ビジネス面でこれらの国々を引き込むことができるかどうかが、この外遊で求められる最も重要な結果です。」と米戦略国際問題研究所の東南アジア専門家マレー・ハイバート氏は話しています。

「これはトランプ大統領にとって、アメリカが貿易面や投資面でいかに環太平洋地域を重要視しているかを示し、TPP離脱後の主導権を得るいい機会となるでしょう。」とハイバート氏は言いました。

アナリストによると、新陣営は東南アジアに対して全く注力してこなかったため、東南アジア地域はトランプ陣営に重要視されていないのではないかと懸念しているようです。

「フィリピンとハノイへの外遊は、これらの懸念を払拭する機会になるでしょう。」とポーリング氏は言いました。