調査に参加した78パーセントの人々が民間セクターとベトナムの経済に前向きな見通しがあると回答しました。これは昨年と比べると、23パーセント増加しています。
先月発表されたグラントソントン(※)の調査では、今年の未公開株への投資は経済において重要な影響を与え続けると予測されています。
調査に参加した海外企業のうちの72パーセントはベトナムで投資し続けると言っています。それは、ベトナムの豊富で優秀かつ低賃金の労働力と、中間層の消費の拡大のためです。
87パーセントが、2017年の投資活動の増加を期待するとする一方で、70%がこの先1年はセルサイドよりもバイサイドに注目するとしています。この数字は2016年から14%増加しています。
52パーセントが国有事業の株式化を期待しています。これは、政府が2020年まで事業を支援するための35/NQ-PCを発行後に最大の取引源となります。一方で、49%が外国の未公開株式資金提供に期待を寄せています。これは企業の買収・合併活動の競争源となります。98%がベトナムの未公開株セクターの牽引者を見つける機会になるだろうと信じています。
飲食産業、小売分野は、投資の魅力の点から、国の代表的な産業となっています。飲食産業では53%、小売分野では49%が「とても魅力的である」と回答しています。また人材確保の点からも確保しやすいと考えられているようです。
ヘルスケアと医薬品、運輸と物流については、38パーセントが「とても魅力的である」と回答しています。これは、「西洋のライフスタイルの影響と、可処分所得の増加」によるものであると報告されています。
オイル、ガスなどの自然資源については、37パーセントが「魅力的ではない」と回答しています。
投資家は、ビジネスにおける透明性とコーポレートガバナンスは、ベトナムで民間企業への投資を検討する際の大きな要因になると声を揃えます。
さらに、最大36パーセントの未公開株の投資家は、新規株式公開が最善の選択であると考えており、トレードセールは33%が2番目の選択肢としています。
しかし、最大で80パーセントが、2017年の経済について心配をしています。2016年の市場の不安定さと海外取引の混乱、特に中国の経済の低迷とTPP合意の結果によるものが原因です。
55パーセントの回答者は新規の資金集めには限界があり、困難であると主張しています。ベトナムの未公開株市場は新しい資金を調達する上で、おそらく困難に直面するでしょう。なぜなら、新しい資本流入の減少が、新規と小規模の資金の脅威となるからです。ベトナム国家銀行は貸付レートを一定にすることで、5%以下の目標金利によるインフレという困難に直面するでしょう。
調査はさらに、汚職、国家予算の制約、標準以下の管理規格、インフラの障害、中小企業の競争力の欠如が、ベトナムへの投資の障害になるとしています。87パーセントの回答者がこれに同意しており、加えて財政難と自然災害による農業と観光業への影響も懸念しています。
2016年、ベトナムのGDP成長率は6.21となりました。これは2015年同期の6.68と比べると、低くなっています。4年間で初めての後退であり、政府の2016年の会計年度の目標であった6.7%を達成できませんでした。
※グラントソントンベトナムは1993年に設立され、グラントソントン・インターナショナルの独立メンバー会社です。ベトナムで2番目の国際的な会計監査、課税、投資顧問業会社です。