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ベトナムは6.4%の安定した経済成長を楽しむ

これはASEAN+3マクロ経済リサーチオフィス(AMRO)が5月4日に出した年次報告、「ASEAN+3 地域経済見直し」で明らかになった予測の一つです。
報告によると、ASEAN10か国と中国、日本、韓国(ASEAN+3)の経済成長は2017年には5.7パーセントを達成する見込みです。
近年の世界規模の貿易の回復は、地域的成長と輸出を促進したにも関わらず、ASEAN+3の2017年と2018年の成長率は過去3年間より5.3パーセント低くなっています。
韓国、マレーシア、インドネシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナムのような新興経済国は、世界の金融市場の不安定さがあるにも関わらず、依然として伸びがあります。一方で、発展途上のカンボジア、ラオス、ミャンマーは成長を続け、地域統合によって利益を上げています。
AMROチーフエコノミストのホー・イー・コー氏は、地域の経済成長は金融財政政策の支援により国内の需要が駆り立てられることによって、続くだろうと予測しています。
コー氏は、金融政策の観点からは、2017年のインフレの進行とグローバルな金融の締め付けは、地域経済の成長のための金融政策の緩和で減少するだろうと発言ました。
そして、高与信の国や対外債務のある国は、金融政策の緩和によって経済成長を促している間に、財政の安定の維持に取り組まなければならないと指摘しました。
さらに、経常収支と財政バランスを外部金融に頼っている経済は、財政政策を拡大しようとする際に、資金調達の制約に直面するだろうとコー氏は強調しました。
彼は為替レートや外貨準備高に圧力をかけたFed利率引き上げによる、新興市場資本流出のリスクについても警告しました。
従って、コー氏は、外部の衝撃のリスクを軽減するためにも、地域政府は外国為替市場における合理的な市場介入と為替レートを維持し続けるべきだと提案しています。
「これは、現在の不明確なグローバル環境で、為政者にとって財政の安定の優先順位を決める上で堅実です。」と彼は言いました。
彼は地域政府と為政者に、構造改革政策のスピードを上げるためには、刺激的需要の評価が唯一短期間で適用できると呼びかけました。

トランプ氏がAPEC参加のため11月ベトナムに訪問

これが国家レベルの公式訪問になるかは不明です。

ドナルド・トランプ大統領は、アジア外遊の一環として11月にベトナムを訪問し、3つの首脳会議に参加するつもりであると、マイク•ペンス副大統領が先週木曜日にジャカルタのASEAN本部で明らかにしました。

ロイター通信の報道によると、トランプ大統領はフィリピンで行われる米ASEAN首脳会議と東アジア首脳会議、ベトナムで行われるAPEC首脳会議に参加する意向であると、ペンス副大統領が明らかにしたようです。

ニュースワイヤは、ペンス副大統領の言葉として、トランプ陣営は保安問題、東海(南シナ海)の貿易と自由について議論する予定であるとしました。中国との火種の大半は南シナ海となっていて、ベトナムを含む東南アジア諸国とも重ねて議論する予定です。

これが公式訪問になるかどうかはまだ明らかにはなっていません。たとえトランプ氏がベトナムを訪問したとしても、「ベトナムの人々が、オバマ前大統領の訪問時のように盛り上がるかどうかはわかりません。」とワシントンD.C.の国防大学東南アジア研究機関のザカリー・アブザ氏は言いました。

アメリカのTPP早期離脱によって、トランプ氏はオバマ前大統領がサインした政策を実行できていません。オバマ前大統領は昨年5月にベトナムを3日間訪問し、熱狂的な歓迎を受けました。12か国が参加するTPPが発行されれば、世界のGDPの40%を占め、アメリカはその代表的な国の1つになるはずでした。

アメリカにとってベトナムは、東南アジア最大の輸出国で、トランプ大統領のTPP離脱はベトナム経済の停滞を招くとみられています。

昨年12月、トランプ氏はグエン・スアン・フック首相と電話で会談し、二国間の関係強化について話しました。さらに2月下旬、チャン・ダイ・クアン国家主席に対して手紙を送り、二国間協定締結への意欲を示しました。

トランプ大統領は選挙期間中、NATOなどの国際的組織を軽視する発言が目立ちました。しかし、今回のAPEC首脳会議への参加表明は必然だったようです。

「トランプ氏はAPECやASEANに対して何一つ言及したことがありませんでした。」と米戦略国際問題研究所のディレクターで東南アジア専門家のグレゴリー・ポーリング氏は、Vn Express Internationalに話しました。

「トランプ氏は大統領選中、拠出金負担の不平等さなどからNATOを批判していました。しかし、APECのようなセキュリティとは関係のない組織に対しては、一切言及していなかったのです。」とポーリング氏は発言しました。

「APEC21か国のリーダーと会う初めての機会であり、ビジネス面でこれらの国々を引き込むことができるかどうかが、この外遊で求められる最も重要な結果です。」と米戦略国際問題研究所の東南アジア専門家マレー・ハイバート氏は話しています。

「これはトランプ大統領にとって、アメリカが貿易面や投資面でいかに環太平洋地域を重要視しているかを示し、TPP離脱後の主導権を得るいい機会となるでしょう。」とハイバート氏は言いました。

アナリストによると、新陣営は東南アジアに対して全く注力してこなかったため、東南アジア地域はトランプ陣営に重要視されていないのではないかと懸念しているようです。

「フィリピンとハノイへの外遊は、これらの懸念を払拭する機会になるでしょう。」とポーリング氏は言いました。