ベトナムと日本の議長がハノイで会談

ベトナムの議長は訪問を歓迎し、2人の議長と二国間の関係強化に貢献すると話しました。
ベトナムの外交政策において、日本との関係強化は優先事項の1つであり、人々の交流だけではなく、これまで通り、政府関係者や首脳同士の定期的な交流をしていく意向を示しました。特に、2017年2月の、天皇陛下と皇后陛下による初めてのベトナム訪問と、その1か月前の安倍晋三首相による訪問は、二国間の友好関係と協力体制を進展させる機会になりました。
ガン・ティ・キム・ガン国会議長は、2018年の日本ベトナム外交関係樹立45周年の記念行事に向けた両国の活動をより活発にしていくことを提案しました。
双方は2016年の貿易額300億米ドルを、2020年までに2倍に増やすことを決断しました。日本はベトナムにとって、ODAでは最大で重要な経済パートナーとなり、3355のプロジェクトに直接投資を行っています。そのプロジェクトの価値は424億9000万米ドルと言われています。ベトナムにとって2番目の投資国となり、4番目の二国間貿易パートナーになるとガン議長は述べました。
現在、日本企業による1600以上のプロジェクトがベトナムで進められています。
議長によると、双方は、インフラとエネルギー分野で、多くの大規模プロジェクトを進めてきました。日本の支援の足跡は、道路、港、空港、病院、学校のようなインフラ施設で多く目にすることができます。
すでに完了したプロジェクトは、ベトナムの社会経済的発展や文化、観光面において、重要な役割を果たしていると、彼女は強調しました。
ベトナムは今後、日本の協力を得て、国有事業の改善と官民パートナーシップによるバンキングシステムの構築に乗り出したいとしています。
戦後の復興に対する支援に感謝しつつも、議長はビエンホア空港のダイオキシン汚染対策のため、日本に対し、返還不要のODAを供給してほしいと望んでいます。
ベトナムはさらに、ハイテクノロジー分野、産業と農業支援、特に気候変動対策における人材支援やスタッフの派遣など日本の協力を求めています。
今回ガン議長は大島理森衆議院議長に対し、各国の社会経済的発展に貢献し、ベトナムと日本の関係をより強固なものにするためにも、日本のベトナム人コミュニティでの活動を手助けするよう提案しました。
大島議長とガン議長はベトナム日本大学の創立に寄与した議員集団に感謝の意を述べました。
また、2016年には700,000人の日本人がベトナムを訪れ、200,000人のベトナム人が休暇先として日本を選びました。大島議長とガン議長は、これから先、双方の観光客はより増えるだろうと推測しています。
日本は文化とスポーツ面でベトナムと協力していきたい考えを表明し、大島議長は、近い将来ベトナムが国際大会の開催国になることを期待していると話しました。
会談では、双方が東海問題を含む地域的な問題と、世界的な問題に対しても議論を交わしました。平和、安定性、安全、防衛の維持が必要だと強調し、国際法に沿った交渉の自由と東海の上空侵犯の対策が必要だとしました。
同時に、ガン議長は国会議員の代表団を、天候変動について議論する列国議会同盟(IPU)シンポジウムに招待しました。このシンポジウムは、ベトナム大使館が主催し、ホーチミン市で5月11日から13日まで行われます。
会談に先立ち、大島議長はハノイのホーチミン廟を訪れ、献花しました。
同日遅く、ガン議長は大島議長と妻に敬意を表し、宴会を開催しました。
首相は大島議長の訪越を意義深いと評価
グエン・スアン・フック首相は、大島理森衆議院議長を温かく迎え入れ、双方の上局議会とその人々の間の長年にわたる友好関係を大変意義深いものであると評価しました。
首相は、5月4日にハノイで大島議長を迎え入れました。これは大島議長の3日間の滞在の初日でした。
二国間の政治、保安活動、経済、農業、森林問題に関して、包括的かつ実践的な結果が得られたとフック首相は強調し、相互の信頼関係と理解の強化に貢献したと話しました。
政府関係者は、ガン・ティ・キム・ガン国会議長との会談内容を評価し、若手国会議員の交流による国会議員の協力関係と国同士の関係強化に向けた新たな計画を承認しました。
首相はこれまで、ベトナムに貢献してきた日本と日本の人々、特にODAの投資による社会経済的発展と貧困の減少に対して、感謝の意を述べました。
フック首相は、国会議員の交流をより活発にし、様々な情報の交換、今後の継続的な支援、大規模なインフラ整備、人材育成、気候変動への対策に対するODAの供給を日本に依頼しました。
議長は、外交、経済、防衛と安全保障、人々の交流、特に立法機関の関係強化に向けて、徐々に協力体制を強化していくことで同意したと、会談内容を要約しました。
大島議長は双方の政府の協力体制と、投資活動をより活発化させることを望むとし、ベトナムに対する支援と貿易の円滑化、双方の財政界における投資活動、ODAの供給を約束しました。
大島議長は、ベトナムはこれまでの歴史と力で、2017年のAPEC首脳会議を成功させると信じていると述べました。